Ozawa-ken誕生秘話

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Ozawa-Ken は大学の卒業研究として製作しました。
ソフト名は所属していた小澤研究室から由来しています。
小澤教授は大変立派な方で、新幹線・リニアモータカーの空力問題に関する研究に携わり、

1999
年には紫綬褒章を受章しています。
そんな立派な教授に提出した「タイピング練習を楽しくする研究」
という脱力イラスト入りの企画書。すべてはそこから始まりました。

小澤研究室での主な研究テーマは流体力学や数値シュミレーションだったのですが、
勉強が苦手だったので、なんとか勉学以外の方向に課題をシフトできないかと頭を捻りました。
そんな逃げの気持ちで書かれた上記の企画書。
結局は教授の(苦笑いを伴った)ご厚意で研究として取り組めることになりましたが、
自分が教授なら確実にボツにしているところです。教授の懐の広さに救われました。

それまでは授業でしか経験のなかったプログラミングに自発的に挑んだのはこれが初めてでした。
自分で企画した手前、後戻りすることもできず
Director の説明書と格闘すること数日。
ようやくキー入力に反応してキャラクターが動いたときはもう飛び上がるほどうれしくて、
そこからはもう食事を忘れてしまうほど没頭しました。
学校へも行かず、自宅のコタツに入ってひたすら
PowerBook2400 と向き合う日々。
あまりのひきこもりっぷりに親も心配するほどでした。
自分はコンピューター業界に向いているかも、と勘違いをしたのもこの頃です。

楽しみながら作り込むうちに、
Ozawa-Ken は当初の予定より規模が大きくなっていきました。
格闘ゲームを
1ステージだけ作るつもりだったのが5ステージになり、
より練習効果を高めるために瓦割りや板割りといったサブゲームが追加され、
最後まで遊んでもらうために隠れステージも追加されました。
キャラクターはドット絵で作るつもりでしたが、一人で作っていたのでそこまで手が回りません。
仕方なく、当時はまだまだ現役だった
33万画素のデジカメで研究室のメンバーを撮影して、
11枚背景を切り抜いてキャラクターにしました。かなり骨の折れる作業でしたが、
これが結果的にソフトの個性となったようです。

完成した
Ozawa-Ken は研究発表でも好評でした。
自分のやっていたことが研究として認められるか不安だったので、
他の研究室の教授に誉めてもらったときは本当にうれしかったです。
後に社会人になってからフリーウェアとして公開するのですが、
初めて作ったものがまさかここまで多くの方に使ってもらえるとは夢にも思いませんでした。
今ではいろんな学校でタイピング練習時にご利用いただいているようです。
勉学から逃げたい一心で製作されたソフトが教育現場で使われるなんて、なんとも皮肉なことですね。